Facebook上の「シェアさせて頂きました」の意味がわからない
Facebook上の「シェアさせて頂きました」の意味がわからない。以下、いくつかの意味解釈を検討していく。
パーミッション?
「させて頂く」の意味がわからない。許可や承認が必要だとは思えないからだ。
そもそも投稿者がシェアされたくない場合は、シェア可能(公開 public)なパーミッションで投稿しないはずだ。例えば「友人のみ」(friends only)な設定にするだろう。
シェア可能な設定で投稿されているということが、すでにシェアの許可を意味している。「シェアしてもよい」ないしは「シェアしてほしい」といった意図があるからこそ、シェア可能な投稿にしているはずだ。
だから、わざわざ「させて頂く」という意味が分からない。敬語が過剰で、誤用だと感じる。「シェアしました」でいいだろう。
感謝の表明?
あるいは「シェアしました、ありがとうございます」ならわかる。しかし、感謝の言葉なしに「シェアさせて頂きました」と書かれていることが多い。やはり意味が分からない。
リンクさせて頂きました?
ひょっとしたら、ウェブ普及初期の「リンクさせて頂きました」の再来だろうか。
当時は「ウェブで公開するということは、自由なリンクを許可したとみなされる」という共通了解がまだできていなかった。「勝手にリンクしないでください」「リンクするまえに連絡ください」と書かれたウェブページもたくさんあったものだ。
いま考えると滑稽だが、歴史とはそういうものであって、当時は真剣に議論されたテーマなのだ。
この解釈でいくと、前述のようなFacebookのパーミッション機能を知らない人が、「勝手にシェアしていいかどうか、投稿者の意図が分からないので、事後承諾にはなってしまうが、ちゃんと報告しておこう」というつもりで、「シェアさせて頂きました」と書いていることになる。
正しい知識が広まってほしいと思う。Facebook社には、正しい利用法の周知・啓蒙に取り組んでもらいたい。
根拠なき模倣の連鎖?
ひょっとして、誰もその意味を考えないまま、他人を模倣しているだけなのだろうか?
「なんとなく丁寧っぽいし、とりあえずやっておくか」という程度の軽い気持ちで。
その「とりあえず」が積み重なって、公害とまでは言わないが、ノイズになっている。
ノイズだから、やめてほしいから、こんなテキストを書いているのが、この私だ。
もし、ちゃんとした意味があるという人がいれば、その意味をぜひ教えてください。