組織の同一性
「組織」は始めに個人間の関係から創発する社会システム。構成要素がすべて入れ替わってもオートポイエティック・システムとしての同一性を保つ存在。そういう非人間的実体化によって「組織」には良い面も悪い面も生じる。
「組織」に名前を与えなければ、非人間的実体化は起こらないのかもしれない。それは「組織」の同一性や持続性という概念が無効になることを意味する。「組織」を存在ではなく現象として捉えることかもしれない。
「組織」とは何か。
川の流れという現象に、川の同一性を見いだすことができる。軒先の打ち水に同一性を見いだすことはできず、ただ水たまりという現象が一時的に生じては消える。
「同一性」は人間の外には無い。人間の認識が作り出す概念だ。川の同一性。水分子の同一性。私の同一性。私を構成する分子の同一性。理論的には分子レベルで同一性を考えることができる。そういう原子的同一性を基礎として、その上に恣意的な「同一性」概念を作ることができる。
今この瞬間に、目の前で吐き出されたタバコの煙の同一性。
「同一性」とは何か。
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