石橋秀仁(zerobase)書き散らす

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「日本人はハイコンテキストだから言葉で説明しなくても云々」の誤り

「日本人はハイコンテキストだから、言葉で説明しなくても、互いに理解しあえる(だからロジカルシンキングが発達しない)」という議論に、ぼくは懐疑的です。日本人は互いに理解しあえていない。理解しあっているような幻想があるだけ。

それは日本人に限らない。人間は「互いに理解しあっている」という幻想を持っているだけ。「相互理解は結局のところ幻想にすぎない」という理解のうえに、それでもなんとか回る社会にしていくことが大事。

それに対して、日本人の問題は、「日本人はハイコンテキストだから、言葉で説明しなくても、互いに理解しあえるというメタ幻想を持っていること。それによって「相互理解できている」という幻想を強化していること。

「日本人は言語を尽くしたコミュニケーションをしなくても、理解し合える」は誤り。

「日本人は言語を通じた相互理解を早々に放棄し、曖昧な理解のままに物事を進める」というのがぼくの認識。

そもそも人間同士に「完璧な理解」などない。だとしても、日本人は相互理解の努力を早々に放棄しがち。それがぼくの認識。