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石橋秀仁(zerobase)書き散らす

まじめなブログは別にあります→ja.ishibashihideto.net

「社長」のつもりで「CEO」と名乗るのはちょっと危険(「CEO」の意味を理解してますか?)

意外とこういう話を聞かないので、ぼくの理解が間違っているかもしれないという前提で、書いてみますが。

概要

ふつう「CEO」という肩書きは米国型のコーポレート・ガバナンス(企業統治)を示唆します。それと異なる統治形態の企業が「CEO」という肩書きを使うと、受け手に誤解させる可能性があります。

本文

中小企業の社長が「CEO」って名乗ることが増えましたよね。これがいわゆるオーナー企業でワンマン企業だったりすると、けっこう違和感あるんですよ。本来「CEO」は「社長」の英訳ではありませんね。「CEO」という言葉の背後には、コーポレート・ガバナンス上のいろいろなものが示唆されます。

具体的に言うと、外部資本、社長以外の取締役、社外取締役、取締役会の開催などのいずれもが欠けているような会社で、"Chief Executive Officer" って、ちょっと意味が分からないんですよね。

コーポレート・ガバナンス的に、"Chief Executive Officer" という言葉は、「COOやCFOの存在」「社外取締役の存在の可能性(必須ではないが)」「経営者は株主の代理人という位置づけ」などを意味すると思うんですよ。ぼくもコーポレート・ガバナンスの専門家ではないけど、まあ「CEO」っていう言葉からは本来こういうことが連想されると思うんですよね。

ですから、「社長が100%株主」で、「役員は社長一人だけ」で、「今後も外部資本を入れるつもりはない」という会社における「CEO」っていう肩書きは、よくわからない。不適切なんじゃないか、と思うんですよね。というか、なんか大げさな感じがします。いろいろとコーポレート・ガバナンスのための制度を整えたり、委員会などを設置したりした上での話ではないかと。

それなのに「CEO」は広く使われているわけですよ。これをどう理解したらいいか、というのがポイントです。ひょっとしたら「代表取締役社長」の「英訳」だと思われているのではないでしょうか。だとすると「それぜんぜん違うよ」と言いたいわけです。

ちなみに、上記の意味で「CEO」が不適切な場合は、「President」でいいと思います。業態によっては「Director」もありそうです。

なお、ベンチャー企業においては創業者が株を持つので、いわゆる大企業の「雇われCEO」とは違う話になります。しかし、創業期を「過渡的な状態」と位置づけるのかどうかについての、意志や資本政策を見れば、明確に区別できるかと思いますね。

追記

Twitterでの反応を見ていると、人の文章を読みたいように読む人が多いことに(毎度のことながら)あきれています。いや、そもそも、ちゃんと読んでいない、読めていないのでしょうけれど。

とりあえず、文章は、ちゃんと読みましょう。書かれていない「悪意」を勝手に読み込むのは、止めて頂きたい。

詳しくは:書かれていない「悪意」を勝手に読み込む人々