石橋秀仁(zerobase)書き散らす

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ウェブデザイナーの年収が低いという話題について、プロフェッショナル・サービス・ファームの経営の観点から一言

Webクリエイターボックスの『世界のWebデザイナーのお給料はいかほど?』という記事が話題になっている。

ウェブデザイナーの単価の安さについて一言だけいえば、「プロフェッショナル・サービスのマーケティングやブランディング」としての取り組みが欠如してるからフィーを上げることができていない場合が多いと思う。

コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング

コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング

プロフェッショナル・サービス・ファームという一点において我々の仕事はコンサルティング・ファームや法律事務所や開業医と類似していて、そこにはハイエンドからローエンドまでの市場があり、市場に応じた生き方があるということ。

要するに「プロフェッショナル・サービス・ファーム」として、きちんと「経営」しないと、フィーは上がらないって話。経営の問題。自営も経営。

プロフェッショナル・サービス・ファーム―知識創造企業のマネジメント

プロフェッショナル・サービス・ファーム―知識創造企業のマネジメント

あ、いまの話は、インハウスの人には、直接は関係してない。けれど、業務委託報酬と給与の相場は強く連動しているので、無関係とはいえない。

スキルが上がれば収入が上がる、ということはなくて、スキルを高く売れば収入が上がる。スキルを上げなくても、高く売ることだってできる。スキル偏重では努力が収入に結びつかない。

ぼくはゼロベースを作ったときからプロフェッショナル・サービス・ファームの経営の問題に向き合ってきたつもり。

ちなみに、プロフェッショナル・サービス・ファームと、ウェブ・サービス企業は、そもそもの企業のあり方が大きく違う。簡単にいえば「受託(コンサルティング)」と「事業会社」の違いということになる。ここにも論じるべきことは多々あるけど… すみませんが、Zerobase Journalの過去ログでも漁って頂ければ。個人的には5年前くらいに語り尽くした感。

これ、あんまり教えたくない本なんだけど。

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク

凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク

自分を安売りして、上から降ってくる仕事をこなすだけで精一杯で、勉強や自己投資ができない。給料が上がらない。なおさら失業できないので、どんな仕事でも、仕事があるならやる。それで時間がなくなっていく。負のスパイラル。そのまま主体的にキャリアを作ることなく老いていくジリ貧の人生…

みたいなの嫌ですよね。ぼくも嫌ですよ。だから自分を安売りするのをやめましょうよ。てか、ぼくは止めましたよ。あなたも、やめてるよね? もしまだなら、すぐにやめたらどうですか?