二分法で二値化(バイナリー・コーディング)できなければ強度にしよう
二値化できなければ強度化しよう
- 教育や少年法の問題で「子どもはいつ大人になるのか?」という問いを立てたり
- ニューハーフやゲイを目の前にして「男か女か」迷ってみたり
- 命題について「真か偽か」決めかねたり
といったときには、二分法がふさわしくないかもしれない。
二値化(バイナリー・コーディング)に失敗してるかもしれない。
そういう場合には、二分法を拡張して、強度として捉えたらいいんじゃないでしょうか。
- 「大人度数75%」
- 「男65%」
- 「90%真」
とか。
要するに「0か1か」の二値コード(あるいはブーリアン値)ではなく、「0から1までの実数」(スカラー値)ということにしたらどうかと。
- 「私のこと愛してるの?」
- 「仕事と私、どっちが大事なの?」
とか。
強度もダメならベクトルにしよう
二次元以上のベクトルが適切な場合もありますね。さきのジェンダーの例で言えば「男65%」は「女35%」を必ずしも意味しない、というモデリングもできるわけです。というか、実際に「男20%」「女30%」みたいな人も世の中にはいるんですよね。
トランスジェンダーの中には、「Xジェンダー」である者も存在する。これに当てはまるのは主に、「両性」や「無性」や「中性」の性自認を持つ者である。その様相は多様であり、その中には性自認が入れ替わる者や、心の部分部分で違う性を自認する者等がいる。個人差はあるが、自分の心が男女どちらか判らず混乱を覚えたり、男女どちらかの性である事を強要される環境に対し、拠り所の無さや違和感や苦痛を覚える。ただし「Xジェンダー」のこの様相は、記憶のあるスイッチング(人格変換)を有する非典型例の解離性同一性障害の症状とも酷似しており、入れ替わる異性の心は乖離した人格であった報告例もあるため、一概に性同一性障害であると思いこむのは早計である。
実際に多くの人について「男度」「女度」を独立した指標として測って散布図をつくったらどうなるか見てみたいもんですね。「男か女か」は精度の高い一次近似ではあっても、そこから漏れる「異常値」と呼ばれる(けれど、もちろんそれを「異常」と呼ぶべきではない)人たちがいるはずなんです。
あ、べつにジェンダーの話をしたかったわけではなかった。
- 二値化できない事象は強度として理解しましょう。
- 一つの強度尺度で表現できなければ、二つ以上を組み合わせてベクトルにしよう。
という話でした。