石橋秀仁(zerobase)書き散らす

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都市化とソーシャルウェブ化

つまり「1住宅=1家族」という住宅供給システムの発端は、18世紀ヨーロッパ、特にイギリス、フランスの産業資本家たちである。隣に住む人に対する無関心がすり込まれ、「1住宅=1家族」の内側の規律を守る生活こそが、均質な労働者としての労働力を育成するために有効だった。

プライバシーはエゴイズムである(山本理顕氏) - るいネット

このアーキテクチャ批判は、情報空間のプライバシー研究へも示唆的だ。

「住むこと」と「働くこと」の再編成としての都市計画。

  • 都市化:匿名性の低い共同体空間が、匿名性の高い都市空間へ再編成された。
  • ソーシャルウェブ化:匿名性の高い情報空間が、匿名性の低い共同体空間へ再編成されつつある。

逆方向ではないか。

この驚くべき事実の前にアブダクションしなければ。

付言すると、

  • 原始のインターネットは匿名ではなかった。
  • 初期のコンピューターにはユーザーアカウントの概念がなかった。つまり匿名だった。

これも逆ではないか。

情報空間における個人主義の歴史を振り返ってみることが、プライバシー研究につながるかもしれない。

サイバースペース独立宣言とか。